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激しい破壊音と共に爆風が吹き荒れ、ブレイクが地上へ落下していく。
燃え盛る火焔は、遠く離れた私の顔さえも熱くする。
砂漠の巨大底なし沼に向かって落ちていく、ブレイク。
沼の大きさは600m。
鳥取砂丘の海岸ギリギリまでそれは広がっている。
ブレイクが沼に着いた。
500m程の分厚い長方形が斜めに沼へ沈んでいく姿は、高層ビルが沈む光景より圧巻である。
「まあ、これで終わりじゃないでしょうね」
あまりに手応えが無さ過ぎる。
だが、私の予想とは反してブレイクはどんどん沼へ沈んでいく。
とうとうブレイクは完全に身を隠すように、底なし沼へ沈んでしまった。
辺りの雰囲気は完全に落ち着き、静けさに包まれる。
しかし、殺伐とした空気は解放されていなかった。
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