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卑弥呼さんは何かを察したような表情をしている。
私もこれまで犬の服の効果でなるべく音を聴いて情報収集に励んだが、音の数が多すぎてほとんど聞き分ける事ができなかった。
ちょうどその時、慌ただしく誰かが部屋に入ってきた!
「卑弥呼!こいつの治療を頼む!」
発せられた声の方へ視線を向けると高杉さんが比良隊長を担いでいた。
比良隊長は今すぐにでも治療をしなければならない程、まずいのは誰の目から見ても明らかだった。
ここの状況を見て、理解したのか高杉さんが再び口を開く。
「くそっ!屯所の外もやばかったが、中はもっとやべえのか!」
卑弥呼さんが高杉さんの言葉に返事をした。
「もうここは駄目ですわ。今から出るところだったのよ。みんな!動けない人をなるべく担いで!」
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