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「真文さん。私も退路を作りに行きますわ。頼んでもよろしいかしら?」
「え……」
卑弥呼さんが、担いでいた比良隊長を私に託そうと差し出してくる。
「行くって、私はどうすれば……」
「あなたは、私と高杉隊長が作った道を逃げなさい。先頭で怪我人達を誘導してくれないかしら?」
冷静に卑弥呼さんはそう言うけど……。
「逃げるって言っても、どこに……」
「外に出たら、地下駐車場に向かうのよ。怪我人を乗せて車で逃げなさい。車は沢山止めてあるから大丈夫よ」
「卑弥呼さん達はどうするんですか!?」
「必ず後から行くわ」
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