274人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
中間部に入ったひびは、上下に伸び、今にも折れそうだ。
段々と広がっていく亀裂は、光刀を浸食していく。
「なんでこんな事になるんだ!」
おかしいじゃないか!
この力で世界を救う予定だったんだ!
何日も!何年も!そう考え続け、俺はこいつと共に過ごしてきた。
それが……なんでこんな事に……。
冷静な状況ではいられない。
心臓はスキルの種を使った時よりも高鳴り、冷や汗が身体からどんどん溢れ出す。
『夏鮫……』
辛いのか?
『おかし……いんだ。別の何かが……これは本当に死なの……か?』
ま、まさか!
そんな事があるはずがない!
光刀からは、演説の時に何度か感じた事がある、たまに放たれる皇帝の殺気を感じた。
俺はハメられたのか……?
最初のコメントを投稿しよう!