闇刀と光刀

26/30
274人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
中間部に入ったひびは、上下に伸び、今にも折れそうだ。 段々と広がっていく亀裂は、光刀を浸食していく。 「なんでこんな事になるんだ!」 おかしいじゃないか! この力で世界を救う予定だったんだ! 何日も!何年も!そう考え続け、俺はこいつと共に過ごしてきた。 それが……なんでこんな事に……。 冷静な状況ではいられない。 心臓はスキルの種を使った時よりも高鳴り、冷や汗が身体からどんどん溢れ出す。 『夏鮫……』 辛いのか? 『おかし……いんだ。別の何かが……これは本当に死なの……か?』 ま、まさか! そんな事があるはずがない! 光刀からは、演説の時に何度か感じた事がある、たまに放たれる皇帝の殺気を感じた。 俺はハメられたのか……?
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!