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「ははははははは!愚かな!」
笑い声が響くと同時に、水晶玉から飛び出した刃が視界を埋め尽くし、殺意を持って私に迫り来る!
ぎりぎりまで引き寄せて、そこで一度瞬間移動を使う。
首から下で、何故両腕だけは私は改造しなかったか?
それは触感による繊細さが大事だからです。
肌を通して伝わる感覚や、スキルの種を使用する時の範囲設定は、本当に細かいセンスや馴れが大事となります。
例えばスポーツでは毎日練習するからこそ、身体がその感覚を覚え、何度も繰り返すからこそ身体が忘れなくなります。
それと同じで私も手だけは大事にしたかった。
大事な手が機械の手に替わってしまえば、全てを忘れてしまいそうな気がしたのです。
迫り来る刃が限界まで近づいた時、私は瞬間移動を使用し避けた。
移動した先は、僅かに空いた刃と刃の隙間。
フライシューズでさらに先に進む。
もう少しでピスさんに近づける。
本来、血があれば身体植物園を使って、こんな事にはならずにすむのですがね。
私はさらに迫り来る刃に左手を掲げた!
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