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攻撃範囲に入った!
全ての景色を見ないように、動体視力を極限まで高め一瞬で刃の動きを観察する。
間違いない。軌道は私の左腕の肘に真っ直ぐ向かっている。
私は再びピスさんの方へ視線を戻した。
彼女の視線は、私を気にしながらも刃の方を意識している。
そこまで把握した時に、私の左腕に何かがのしかかったような感覚が伝わってくる。
次に腕の中を水が通過していくような感覚。
同時に生暖かい液体が私の頬に飛び散った。
僅かに眼球を左に向けると、切断された左腕が宙に舞い上がっていた。
その直後、無数の刃が浮いた左腕を切り刻もうと襲いかかる!
今だ!
私は刃の攻撃範囲に侵入し、一気にピスさんへの間合いを詰めた!
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