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重たい衝撃が強化した身体全体にも響きわたる。
ガードした腕にも、ナイフのような小さな刃が何本か突き刺さった。
たまらず瞬間移動を使い、距離をとる。
これで瞬間移動を使ったのは合計五回。
私は再び上空へ逃亡した。
「情けないのう。天草よ」
どれくらいダメージを受けたのか?
左腕を犠牲にしたのに無駄になったのは落ち込みますね。
やっぱり彼女はスキルの種を私以上に使いこなしている。
能力を発動させるスピードが桁外れに早い。
あれは何の種何でしょうか?
身を守ると同時に攻撃に使えるとは便利な種ですね。
私は身体に突き刺さった刃を、傷ついた腕で一本一本引き抜いた。
残った一本の腕は痛みが麻痺し感覚が鈍い。
無くなった肘から先の左腕は、最早意識を奪いそうな程、痛い。
胸に刺さらなかったのは、不幸中の幸いですね。
まあこのガラスはそう簡単には割れませんが。
さて……もう強がっている暇はなくなりました。
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