天草の全力と芸術-2

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足……? ピスさんが笑うと、水晶玉から新しい刃が二枚生まれ、私の足に向かい出す。 足は人間部分ではなく、機械だから痛みはない。 それでも……。 足を失えばもう二度と歩けないし、何より精神的なダメージが大きい。 刃が太腿に触れた。 ノコギリのように上下に動き、足を切り落とし始める。 痛みはないが、刃が私の足を切り落としていく感覚はしっかりと伝わってきた。 「痛みはないのか。つまらんな」 その直後、私の身体は急激に軽くなる。 太腿から先が切り落とされたんだ。 ピスさんが、軽くなった身体を引き寄せて口を開いた。 「そろそろ終わりにするか」
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