天草の全力と芸術-2

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終わりにか……。 切断部から侵入した刃が、ゆっくりと抜かれる。 「ァアアア゙アァア」 銀色に鋭く光っていた刃は赤く染まり、液体が垂れ流しになっていた。 足の感覚はもうない……。 腕よりもう少し下を見ると、無造作に転がっている私の両足を発見した。 もう……もう。 早く終わりにして欲しい……。 それが私の正直な本音だった。 ピスさんは掴んだ腕を引き、私を放り投げた。 視界からピスさんが遠ざかっている……今度こそ、手は離されたようだ。 落下し、足を失った私はバランスを取れるはずもなく地面と衝突する。 私の視界は何もない荒野の大地と平行した。 紫の着物の裾が徐々に近寄り、眼前まで来ると顔に重みを感じた。 顔に感じている重みは、踏まれているのだろう。 重みを通して、空から聞こえるピスさんの声。 「天草。 わらわは寛大だ。 そなたに最後のチャンスを与えよう。 まだ間に合う。 本部なら治療できるぞ。 わらわについてくるか? それとも……死ぬか?」 「選べ!」
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