頂上決戦①

12/13
前へ
/36ページ
次へ
いやいや、俺はバカか! あのシャボン玉のような膜を張られたら、連射しても無意味じゃないか? なら、あれを割る攻撃をするしかない。 だがよく考えろ。 万が一、俺の中で最も攻撃力が高い技でも壊せなかったら……? 皇子に勝つ手段は無くなり、死を受け入れるしかない状況に陥る。 まだ戦いが始まってから数分も経っていない中で、既に絶望的な考えが頭をよぎる。 奴は攻撃を防いだだけ。 圧倒的な差は埋まらない予感。 無意識に再び肩を上げて、腕を引き、掌に力を入れて光を溜めていく。 「い、いや!必ず壊れるはずだ!」 俺の口からは自然と言葉が漏れた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

265人が本棚に入れています
本棚に追加