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近藤勇────────────
衝突した皇子の刀と、虎徹。
皇子が押してくるが力技なら、俺も負ける気はしなかった。
刀と刀が擦れて、僅かに金属音が奏でられた。
それに伴うかのように皇子が口を開く。
「確かヤマタノオロチの時のレベルは12000程だったか?あの時とは比べ物にならない程の力を感じるぞ」
「!」
馬鹿にされている。
刀を握る皇子の手元が一瞬だけ視界に入り、自分の愚かさに気づく。
俺は両手で刀を支えているにも関わらず、皇子は片手で刀を押していた。
基礎能力でもだいぶ差がある。
天草のようにレベルが低くても能力が秀でてるなら話は別だが、俺はそうもいかない。
奴との差を埋めるのは、基礎と能力をうまく使いこなし、隙を狙うしかない。
とりあえず現状を打破しなければ!
能力はまだ使いたくはない。
一度、フライシューズで距離をとるか?
もしくはこのまま耐えるか?
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