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「ああ……間違いなく、闇刀と一緒だ」
黒い水に包まれ、躍るように暴れる夏鮫。
「ぐあぁあ゛ぁぁあああ゛!」
両掌を頭に当て、上半身を上下に揺らし、凄まじい呻き声を出す。
静かな池袋の街に呻き声が綺麗に響き渡った時、夏鮫の異変はさらに悪化する。
黒い水が黒い炎に変化して燃え盛った直後、炎は黒い雷に変わり、雷鳴を轟かせ始めた!
BLACK DEVILだ!
夏鮫の背中から黒い翼が二枚生え、バタバタと細かく羽ばたかせる。
水と炎が消え、奴の姿が完全に見えるようになった。
殺意を剥き出しにし、怒りに満ちた気配。
瞳は人を感じさせない、悪意に満たされた狂気を感じさせる。
これが奴の切り札なのか…………?
『和也!』
わかってる!
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