265人が本棚に入れています
本棚に追加
攻撃してくるってんだろ……?
わかってるさ。今、迂闊に近づいたら、やばいって事もな。
隙が見当たらないどころか、異変が起きる前よりも桁違いに強く感じる。
これが奴の本気か?
何が起きているのか、さっぱりわかんねえ。
俺は全身に溜めた雷を保ちながら、右手を前に突き出した。
右手の指先から硬質化が始まり、黒い刃へと変わっていく。
攻撃に備え、とりあえずはガードの構え。
その際に、攻撃が出来ればカウンターを入れる。
それで大丈夫か?
『OKや!来るで!』
変身を終えた夏鮫は、自分の身体を確かめるように指先を広げたり、閉じたりしている。
黒い翼が生え、身体を囲み円形状に地上から生える雷は俺を見ている気分だ。
夏鮫の視線がゆっくり俺に向けられる。
緊迫した空気が漂う中、俺はガードの姿勢を保ち、備えた。
ニヤリと口を最大限に緩めた後、夏鮫が動き出す!
「──!」
速い!
最初のコメントを投稿しよう!