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焼かれるような熱気が肌に触れ、視界がホワイトアウトし、何も見えなくなる。
「うぁああああああ゛ぁ」
今更、フライシューズのエンジンをかけても手遅れなのは間違いない。
爆風が吹き荒れ、足が地上から離れ、身体全体が宙に浮いた。
背中から生えている二枚の翼を羽ばたかせてみるが、あまりに凄まじい風で役に立ちそうにない。
駄目だ!
この威力は俺の限界を遥かに越えている。
どう考えても助からない状況を俺は悟った。
瞼を瞑り、ホワイトアウトした視界をブラックアウトさせた。
熱気が増し、俺を飲み込んでいく。
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