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声をかける事すらできない女性らしい仕草。
秋醒は両手で顔を覆い、肩を上下に揺らし、声を上げて泣いた。
『チャンスってやっちゃな!はよ殺らんかい!』
いや……。少し待とうよ。
『アホ!甘いんや!今なら隙だらけバンザイちゅーねん!』
そうだけどさ……。
およそいつもの闇刀らしい容赦ない言葉が逆に悪を感じてしまう。
今、攻撃はできない……。
甘いのか? 俺は。
よく見れば、この子だって俺達と大して歳が変わらない女の子なんだ。
やがていくらか時間が経過した後、秋醒は落ち着いたのかワンピースの袖で涙を拭い、俯いてた顔を上げた。
「ハハハ。ごめんね」
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