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その鋭い視線は、俺に恐怖心を植え付けた。
蟻が象に逆らったのが許せないのか?
獲物が刃向かったのが腹立たしいのか?
奴の瞳からは、凄まじい怒りを感じる。
一瞬にして、全身に鳥肌が立った。
無意識に後退りしてしまう。
恐れきった俺を見て、落ち着いたのか、花道院は笑みを浮かべ、口を開いた。
「少し遊びすぎましたね。このように隙を狙われるとは思いませんでした。
あれだけの短い時間で、正確に見破ってくるとは相当な思考能力。
いい加減に攻撃してきたわけではない。
決めました。
あなた、楽には死ねませんよ」
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