天才科学者と平民

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背後に回った直後、俺は振りかぶり全力で花道院を叩き切った! フライシューズで近づく事によって騙された花道院は、うまく釣られ、完全に反応できてない! 花道院の背中に接触した爪から伝わってきた感触は……硬く手応えがあるもの……。 何度も味わった事がある肉の感触だった! 予想外に嬉しい出来事。 俺が切りつけたのは、おそらく花道院の本体だ! 切りつけた背中からは血が飛び散り、頬を赤く染める。 浅い!突っ込むぐらいの勢いで切りつければ、致命傷を負わせる事ができたのに! すぐさま対応し、身体を前にする事で爪の傷を浅くしたんだろう。 振り返る花道院から、強烈に殺気が籠もった冷たい眼差しが俺に向けられた。
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