運命の6分00秒

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出るなり 足の力が抜け、そのまま倒れてしまう。 同じ部屋の中だが、100mは離れたはず……。 側部に負ったダメージは……? 呼吸が荒い。息苦しく、脳もうまく活動してくれない。 真文は無事か……? モノクロの視界は 筆で白と黒の絵の具を混ぜたように、グチャグチャに歪む。 「──!」 息が止まりそうな程 苦しんでいると、その痛みが急に和らいだ。 失いかけたモノクロと焦点が段々と定まっていく。 視線を向けると 真文が俺の身体に触れ、治療をしていた。 「大丈夫!すぐに治すから!」 真文は何も言わなくとも、この姿を見て俺だと気付いていた。 どこか慌てている様子の真文。 そうか……。花道院が居た方を見据えると奴は、俺達の方を目指し迫ってきていた。 残り時間は……? わからねえ。 真文の治療が早く終わらなければ、結局 死ぬじゃんかよ。 絶体絶命じゃないか……。
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