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黒き炎の背中からは、二枚の翼が生え、炎を揺らす。
漆黒の炎を纏いながら大きく羽ばたき、それは地上を目指しゆっくりと降り始めた。
同時に奴の周囲を 今度は黒い雷が現れ、音を鳴らす。
幾つもの黒い雷が地上に 降り注ぎ、部屋全体が悲鳴をあげた。
揺らぐ地面。床のタイルが吹き飛び、雷が落ちた場所は小さく深い穴ができる。
「もう大丈夫だよ」
治療をしてくれていた真文が俺に声をかけてきた。
それに応え、ゆっくりと足を起こす。
地上に降り立ったそいつが見ていた方角は、花道院がいる場所。
炎と雷は、花道院に殺意を向ける。
残り……二分程だな。
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