運命の6分00秒

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この場合、どうすればいいんだ? 分裂した花道院は 全部で四人。 距離は離れているが 奴を取り囲むような形で四人は静かに移動した。 その内側には、黒い雷が地面から生えるように天井へ向かって発光し、強烈な音を轟かせる。 雨の日に聞く、雷が落ちた音。遠くの空で鳴ったわけじゃなく、間近でその音を聴くと 鼓膜は強く刺激された。 纏った炎はさらにデカさを増し、いよいよ臨戦態勢に入ったのがわかる。 一人の花道院が奴を見ながら 口を開いた。 「随分と変わりましたね。夏鮫」 夏鮫……?
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