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瞼を瞑って、真文の盾となる事を覚悟した。
銀色の毛を通して肌に伝わってくるのは、強烈な爆風と粉塵。
部屋の隅まで移動したおかげか、爆発の影響はここまではないようだ。
それがわかり、ゆっくり瞼を開く。
視界に映った光景は、ぎりぎりまで伸びてきた黒い炎の渦。
壁のように聳え立つ炎は、燃え盛り、酸素を食い尽くす熱気を伝えてくる。
炎の壁の奥。おそらく中心部では、下から生えた黒い雷が天井まで伸びていた。
どうなったんだ?
燃え盛って轟かせる音とは別に、何か違う音が聞こえてきた。
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