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近藤勇────────────
迎えた頂上決戦。運営委員会の親玉、皇子(みこと)との戦い。
戦局は劣勢。今圧倒的憎悪を目の前にし、俺の心は打ち砕かれる寸前にいる。
生まれて初めて感じる、戦いへの恐怖。
宙に浮き、見下ろす景色の中に映る皇子は、どんどん圧迫してきているような気さえする。
「はあはあはあはあはぁ!」
虎徹に集めた光を、手を伸ばし皇子に向ける。
感じた差は一向に埋まらない。
その時、今まで一度も動かずにいる皇子が動く気配を見せた。
恐怖により、硬直しかけた身体は反応が鈍い。
次の瞬間、地上に居たはずの皇子が刀を振り上げ、俺の目の前に浮いていた。
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