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皇子は意味深な笑顔で、入口に向けて飛ぶ渋谷を見つめている。
「行かせていいのか……?」
「………………」
質問に答える素振りはなく、皇子の視線は俺に戻された。
溜め終わった……。
やり取りをしているおかげで、一撃必殺の充電が終わった。
右腕に装着した虎徹からは、光り輝くエネルギーが満ち溢れ始める。
「終わりにしよう……」
だいぶ血を吸われたな。
こうしている間にも、皇子の刀に血は吸われ続けている。
「それが切り札か?」
「そうなるな。正直これで駄目なら、お手上げだ」
「面白い。時間もない事だ。さっさと放て!」
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