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光を浴びたと感じた刹那。
さっきとは違い、視界はすぐにはっきりと映り出す。
ここは……。
狭い六畳の部屋。小さな机の上に置いてある見慣れた携帯電話。少し暗い蛍光灯。脱ぎ捨てた汗塗れの作業着。牛丼の空箱。
ここは俺の部屋だ。
部屋を出てから、半年以上経つと少し懐かしく感じる。
ボロボロのカーテンの隙間から差し込む月の光が、夜を表し、部屋を見渡せた。
日を追う事に×印を丁寧につけたカレンダー。
俺は今日が何日かを確認して、何をしていたか考えた。
この日は確か……。
savanna GAMEが始まる前日だ。
ゲーム開始まで仁が泊まり込みで俺の部屋に来てたんだっけ。
見渡す限り、部屋には仁しか寝ていない。
俺と真文は……?
そうか。
すぐに思い出し、俺は玄関に向かった。
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