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渋谷和也──────────
ここはどこだ……?
今まで俺は、何をしていたんだ?
温もりを感じる光に包まれた身体。
憎しみと悲しみ。と哀しみ?
何があったのか全て忘れてしまったにも関わらず、それらの感情だけは並べられたように忘れていない。
あれ?
何でこんなに怒っているんだ?
感情だけを抱き続け、暖かい光で覆われた視界は儚く。
何をすれば良いのかすら、わからない。
『ここは現実でありながらも夢の世界。
あなたを過去へ飛ばした。でも、ここへ来ても、現実では何も変わらない。
いいえ。重要な事は何も変えてはいけないの。
禁じてのパラレルワールドのタイムスリップ。
あなたを飛ばした理由は一つ。
それは全てを知ってもらうため。
あなたにはそれを知る権利がある。
少しずつ思い出しなさい』
聞き覚えのある天使のような声。
誰だっけ?つい、さっきまで話してたような。
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