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思い出せない……。
だが、なんだ?これは。
心を覆う喪失感は。
ああ。視界が少しだけ、はっきりしてきた……。
霞んで、光だけを感じていた視界は徐々にはっきりと光景を映し出す。
『見なさい。
これは世界の始まりの景色。
あらかじめ話しておくけど、決して手を出さないで。
現実に手を出すのは、本当に危ないの』
世界の始まり?世界って。俺達が住む、あの世界?
『パラレルワールド。
もう一つの世界の始まり』
ここはどこだ?
完全に映し出された視界に映ったのは、テレビで見るような天井が高く、どこかの広い部屋。
長い机の前で、誰かが倒れて血を流している。見慣れた血。真っ二つに斬られた身体。
傷口がdevilish waterで斬った時と良く似ている。
「──!」
そうだ!闇刀!
『遅いんじゃ!ボケ!』
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