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闇刀!力を貸せ!
『アカンて!何すんねん!』
『devilish water』
俺は闇刀の力をほぼ強制的に働かせた!
憎しみ!憎しみ!
目の前には、殺すべき奴がいる。
黒い水が全身を覆った時には、俺は無意識に走り出していた!
腕を硬質化させ、刃を振り上げる!
敵は即座に刃でガードの形をとった!
直後、振り下ろし、硬質化させた水がぶつかり合い、刃同士の押し合いが始まる!!!
『アカンて!!!抑えるんや!!!』
闇刀が必死に呼びかけてくるが、怒りで身体がどうにもならない!
「こいつだけは許せねえ!!!
いやこいつらのせいで!
何があっても絶対に!!!」
奥歯がぎりっと音を鳴らし、俺の怒りはさらに増した。
顔を見るだけで……!
みんなの顔が頭に思い浮かんでくる。
「っざけんな!!!誰だ!?お前?」
『現実に手を出すと、危ないの。
あなたにこれを見せるべきではなかったかもしれない。
でも真実を見せるためには……。
ごめんなさい』
ノアが頭の中で囁いたかと思えば、急に身体に力が入らなくなり、目の前の景色が薄れていく。
「クソっ!!!
何すんだ!
戦わせろ!!!」
いくらもがこうとしても、力が入らない!
視界は段々と薄れていく。
「クソっ!クソっ!」
「クソっ!」
あまりにも悔しくて……。
目の前に奴がいるのに、戦えないなんて……。
目頭が熱くなり、何かが込み上げてくる。
これは、涙だ。
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