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「私が調査……?」
天草は、私をからかっている様子など微塵も感じさせることはなかった。
私の瞳の奥を覗き込むような鋭い眼光は、真偽を確かめていることだけは間違いない。
迷う必要はなかった……。
ホワイトマジックの領土は壊滅的なダメージを負い、そしてメンバーも大部分が減っている状況。
むしろ、シャルアネット様を別の場所に移動させた天草は素晴らしいと言えるだろう。
だから……。
「わかった。私に出来ることなら協力しよう……。まず何をすればいい?」
私の言葉に安心したのか、天草は笑みを少し浮かべた後、今度はすぐに周りを警戒し始めた。
「まずは私が、あなたを城の地下へ飛ばします。そこにシャルアネット様が情報を整理していた書斎がありましたね。とにかく徹底的に調べてください」
「わかった……」
「私の仲間と合流するのはその後です。移動は私が瞬間移動させますからいつでも連絡をください」
その言葉にも私は頷いた。
移動は出来る限りは自分でも動く方がいいだろう。
人に頼ると自分に隙ができる可能性がある。
「わかった。お前の指示に従おう」
それから天草は簡単な話をいくつかして、内容を掴めたところで私は全て承諾した。
こいつに言っておかなければ……。
「私の名前はアゴレモンではない。アレイオンだ」
私は奴にはっきりとそう言ってやった。
この日、一番の衝撃的な顔をする天草。
これまでで最も大きな仕事。
裏切り者探しが始まる……。
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