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「敵の数が判明! 4000!」
解析班からの声に反応して戦闘態勢を整えるが、予想以上の数字に私は戸惑いを隠せなかった。
4000!?
「何かの間違いじゃないのか!」
別部隊の隊長から怒号が響き渡った。
「いえ! 間違いありません! 敵の数は少なくとも4000以上はいます!」
それほどの大勢の敵が、何故これまで姿を隠すことができたんだ?
言った通りの数ならば確かに手の数が多かったことは頷けるが、誰ひとりとして肉眼で確認できないなんてなどあるはずがない。
姿を消す……つまり敵の能力者の中にそういう人物が居るのかもしれない。
例えば、自分が触れた人間は一定の時間は全てが透明になってしまう。
だが、それだと腑に落ちない点がいくつかある……。
透明にする能力を持って居たとしても、実際に体は存在する可能性が高いはずだ。
つまり、見えなくても触れることはできるはず。
それなら体内エネルギーで感知できるのだ。
だからこそ、4000もの敵を感知できないなど、現実的にはあり得ない。
一体、我々を攻めてきているのは何者なんだ?
人間なのかですら疑ってしまう。
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