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シャルキーの怪我は一刻を争う事態だ。
画面には、すぐに結果が表示される。
やっぱりこれしかないわね。
表示された結果は、自分の頭の中で考えていた答えをほぼ同じものだった。
「ルイ。デッドマリオネットを出して。1体でいいから」
今度は疑いを晴らすためにお願いしたわけじゃない。
「シャルキーを救うため。これしかないわ」
私の言葉を察したのか、ルイは頷いてすぐに能力を発動させてくれた。
治療が可能な卑弥呼が死んでしまったことにより、この場でシャルキーを完全に治すことはできない。
それならば、シャルキーをここで離脱させて連れて帰るしかない。
メインストーリーから……。
そして……外に居る誰かに治療してもらうしかないのだ。
五芒星のどこかの領土まで運べば、誰かしらが治療してくれるかもしれない。
つまり、シャルキーとはここでお別れだ。
デッドマリオネットがシャルキーを背負って、来た道を走り始める。
生き残ってほしい……。それが私の気持ちだった。
友達とかじゃないのかもしれない。
ヒカルがきっかけで集まっただけだ。
でも、仲間であったと信じたい……。
シャルキーを背負ったデッドマリオネットの姿が見えなくなった時、空の攻撃によりヒカルが激しく木に打ち付けられた。
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