白銀のバシリッサ-2

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空は、ヒカルに攻撃をさせまいと次の一手を放とうとするが……。 冷静に考えてみれば、ヒカルはまだ何もしていない。 抜刀して、白煙と黒煙を噴出しただけだ。 それはヒカルの余裕とかではなかったが、おそらく迷っていたのだろう。 パソコンに表示された結果は、ヒカルがまだ本来の10%も力を出していないことだった。 迷っていたのは空と戦うことにだ……。 木に打ち付けられたヒカルは、白煙と黒煙を神刀に集中させた。 ヒカルの身を守るものが無くなった。 隙が生まれたことにより、空は少しでも早くヒカルに攻撃を当てようと速さを上げる。 しかし、次の瞬間、ヒカルは、空が自分に大蛇の拳を当てるよりも早く刀を振り下ろした。 ただ、刀を振り下ろしただけ。 白と黒の光を放ちながら振り下ろされた神刀によって、目の前に居た空はまともに攻撃を受けてしまう。 目に映るものが半ば信じられなかった。 空が押し付けらた木は勢いよく倒れて、数十メートルほど吹き飛ばされた。 ヒカルに迷いが無くなったのかもしれない。 それに……。 ヒカルはその場から動かずに、空の様子を窺った。
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