白銀のバシリッサ-2

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シャルキーは、卑弥呼と空を襲った犯人かもしれないんだよ? どうして迷いもなく、シャルキーを助けだそうとしているの……? その時、私の頭にはある一つの考えが過った。 ルイは、正直、そんなに頭の良い方ではない。 気持ちに従って、自分の思うままに行動するタイプだ。 だから、とりあえず後先考えずにシャルキーを助けるのはルイの性格からして頷ける。 しかし、たった一人だけあの場で自由に動ける人間が居たんだ。 自分が動かなくても、自由に行動を起こせる人間が……。 それがルイだ。 能力、デッドマリオネット。 死体を自由に操ることができるその能力なら、誰でも襲うことが可能だ。 しかも、体内エネルギーはルイのモノが注がれるから感知することができない。 死体からは殺気すらも放たれない。 私は自分がこんな事を考えている事が恐ろしくなった。 シャルキーの事は、もしかしたら殺し損ねてしまったのかもしれない……。 逃げられたからこそ、状況に合わせて追うしか選択肢はなかった。 喉を切ったことで喋れなくしたのは、ある意味で正解だったと言える……。 「ルイ。デッドマリオネットを出して」 自分でも信じられないほど冷たく低い声が出た。 シャルキーなら、ルイのデッドマリオネットを何体か倒しているかもしれない。 ルイは鋭い目つきで私を見てきた。
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