黒い星として-2

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攻撃は単純なものだった。 光刀に命力を集中させて、閃光を飛ばしただけのもの。 その時、景色が歪むほど、目の前から熱気が漂ってきた。 レオンが居る位置を中心的に、何かが起きたんだ。 光刀の閃光は、レオンの体に触れると蒸発するように消えてしまった。 『気を付けろ。奴の全身が異常なほど高い熱を発している。触れるだけでも、こっちにとっては致命的なダメージを負わされる可能性がある』 それが奴の能力ってことかよ……。 近づくことすら困難なほどの熱気。 身体中が焼けるように熱かった。 それに伴い、俺は自然と身を退き始めた。 恐怖を覚える。 こんな能力、ありなのかよ。 レオンはまだその場から動いてすらいない。 あいつが襲いかかってくるだけで、俺は敗北するんじゃないだろうか? 頭の中が真っ白になった。 対策できる手段がない……。 近づいてこられるだけで死ぬかもしれないんだ。 『落ち着け和也。冷静さを失えば、こちら側の敗北が確定するぞ』 恐怖で体が小刻みに震えた。 遠く離れているが、レオンは真っ直ぐ俺のことを見据えている。 これで終わりかもしれない。 それ以外に考えることができなかった。
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