黒い星として-2

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「わかりました」 私は初めてシャルアネットに言葉で返答をした。 今の状況を私だって知りたい……。 手に入れた能力を使えば、もしかしたら容易くわかるかもしれない。 でも、この場で能力を使用すれば躊躇なく殺しにかかってくるだろう。 治療をしてくれたが、ただ何もなく治すとは考えにくい。 もしかしたら、私が反抗をした際には体がバラバラになるような仕掛けを施されている可能性だってあるからだ。 そのリスクを考えれば、相手の要求を適度に飲みながら私自身も情報を得ることができる方がはるかに良い。 この場がどうなるかっていう予知も今のところはわからないし。 「先にそちらの状況を教えて」 私は試しにシャルアネットに自分から要求をぶつけてみた。 ほぼダメ元だったけど……。 「いいだろう」 意外にもシャルアネットは私の要求を快く快諾してくれた。 「ここはどこなの?」 メインストーリーは第10層まである。 ブラックスターはそのうち第8層までの攻略に成功した。 そこで私は脱落になっちゃったんだけど。 どこまで戻ってきたんだろう。 不安を覚えながら私はシャルアネットの言葉に耳を傾けた。 「ここは……」
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