黒い星として-2

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「ブルーダイヤモンドは知っての通り、ブラックスターの護衛にあたった際にほぼ壊滅した。リーダーのアロはメインストーリー攻略開始後に行方不明になっている」 確か、それぞれ五芒星のチームが、順番にメインストーリーに侵入する予定だったはず。 「さらに、レッドキングダムは、我々ホワイトマジックのチームと同様に襲撃を受けて壊滅に至った。リリルはまだ見つかっていないが、幹部のアダムの死体は見つかっている」 つまり、メインストーリーを攻略しようとした矢先、運営委員会側が手を打ってそれぞれのチームに奇襲攻撃を仕掛けてきたってことか……。 五芒星でまともに残っているのは、ホワイトマジックだけってことね。 「これが現状だ」 シャルアネットは、ホワイトボードから視線を外して私を見てきた。 「さて、次は君の番だ」 その言葉で、私はシャルアネットに自分の身に起きたことを全て話した。 ブラックスターがどこまで進んだのか、どうして私がここに居るのか。 シャルアネットは、私の話に真剣に耳を傾けてくれた。 そして、話を全て聞き終えたシャルアネットは、開口一番にこう言ったんだ。 「何かがおかしい……」 シャルアネットは、じっと考え込む素振りをした。
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