黒い星として-2

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しかし、シャルアネットは、それからすぐに自分の考えに納得したのか私の目を覗き込むようにしながら話しかけてきた。 「ホワイトマジックが奇襲を仕掛けられた時、領土内の侵入や、地形を利用した攻撃など、あまりにも手際が良いことに違和感を覚えていたんだ」 「どういうこと?」 「初めはそういうのに適した能力が居るのかと考えていた。おそらく答えは違うだろう。内部に裏切り者が居たからだ」 私は、空の事を思い出した。 ホワイトマジックにも裏切り者が居た? でも、おかしい。 空だって、初めから運営委員会側についていたはずがない。 それは、絶対だと言い切れる。 じゃあ、いつから? 一体、どうやって運営委員会は裏切り者を作り出したの? どうやって接触したの? 少なくとも空は、私たちの監視下に置かれていた。 何だかんだ、まだ子供だから、みんなが心配していたし、運営委員会の人物が近づいてきたら気がつくはず。 「レッドキングダムも同様の方法で壊滅まで追い込まれたのだろう」 シャルアネットはそう言うと立ち上がり、テントの出入口に向かった。 「ついてこい。そろそろ次の層に行く為に攻撃を仕掛ける」 私は小さく頷いて、シャルアネットの背中を追った。
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