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凄まじい威力により、傘の部分が段々とひび割れ始めた。
駄目か……?
傘の部分が破壊されれば、身を守るモノが無くなり俺は一瞬にして消されるだろう。
いや、
大丈夫だ。
光刀を信じるんだ。
俺は足腰に力を入れて、押し負けないように力を入れた。
その時、衝撃が急激に弱まり始める。
レオンが込めたエネルギーが切れた……!
『ここからだな』
砲口から放たれたエネルギーが切れるのを見計らい、光刀は傘から元の形へと戻っていく。
レオンが次の攻撃態勢に入るよりも早く、光刀の刀身からは眩しいほどの輝きが解き放たれた。
あまりの眩しさに、レオンが一瞬怯んだのを俺は見逃さなかった。
よっぽど破壊力のある攻撃と踏んだのか、レオンは防御態勢に入るのではなくさらに追撃する動作をする。
刃へと変化しているレオンの腕。
鋭い刃をレオンは光刀に向かって全力で振った。
――――ガッキィィィィイイインン!
と響き渡る金属音。
光刀は大きく弾き飛ばされて飛んでいく。
「そうだ。これが作戦だ」
その時には既に、俺はレオンの背後に回っていた。
俺は拳を作り、今の自分が込められるだけのあらゆる体内エネルギーを集めた。
目の前に見えるのは無防備な状態のレオンの背中。
俺はその背中を目がけて全力で拳を繰り出した。
拳はレオンの体を貫通して、視界が真っ赤に染まるほどの返り血が飛び散った。
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