龍の心臓部まで-2

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シャルキーだった。 全身から放出される体内エネルギーは、目で見てもわかるほど凄まじい量である事がわかる。 その放出のおかげだろうか? いや、何かの能力か? シャルキーの落下スピードは、俺よりも遥かに遅かった。 まるで、シャルキーの周りだけ重力が違うような印象を受ける。 このスピードで落下するならば、地面に上手く着地できるだろう。 「待っていたわ」 追いついた時、シャルキーは俺の顔を見ながらそう言った。 「そんな能力を隠し持っていたなんて驚きだな」 俺がそう言うと、何故かシャルキーはクスクスと笑った。 「ずっとその敵意を向ける感じ、嫌いじゃないけど話は聞いて」 シャルキーの言葉に返事をする事もなく、俺は先に続き暗闇を見据えた。 「あと10分ほど落下すれば、着地地点に着く。ここからが重要よ。私が今やっている事は能力じゃない。ただ体内エネルギーを全力で放出しているだけ。下に着くまではもたないわ」 俺はそう聞いて、思わずシャルキーに視線を向けた。 シャルキーは体内エネルギーの放出を解除して、俺と同じスピードで落下し始める。 「何が目的なんだ?」 「貴方だけが生き残るの。その方がこの先の運命にとって都合がいいから」 同じ質問をしようとしたが、俺はその言葉を飲み込み、とりあえずシャルキーの話に耳を傾けた。
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