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『人が死んで悲しんでいる暇はないぞ。今は地面に着いた時の事事に集中しろ』
耳をつんざくような風の音だけが聞こえてくる。
辺りは暗闇に包まれて、シャルキーの姿はあっという間に見えなくなっていた。
体内に潜んでいるシャルキーの体内エネルギーは、何故か自分に自信をつけさせてくれる不思議な力があった。
『これだけの力があれば、地面に着地した時にでも何とかなりそうだな』
ああ。
俺は自分の体の中から、ゆっくりと体内エネルギーの放出し始めた。
シャルキーから貰った体内エネルギーを、少しずつ自分の力へと変換していく。
足の部分に光刀の白煙が伸びて包んでいく。
『足への衝撃は私の方でも直接守る作業をしよう。君はその周囲を全力でカバーするんだ。見えてきたぞ。地面が』
光刀の言う通り、視線の先にはうっすらと地面らしきものが見えてきた。
あとどれくらいで地面に到達するのかは、あくまでも感覚でしかない。
俺は少しずつ放出していた体内エネルギーを一気に放出させた。
体の周りを覆う体内エネルギーは、今までに感じた事がないほどの力が溢れてくる。
「いくぞ……」
最大限に力を放出して、何とか着地する。
アルティメットブレイク……!
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