誰か一人が……

31/37
533人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
相手に攻撃をさせる時間を与えない。 隙を狙い3回ほど斬りかかるが、イエスは体を上手く動かしながら俺の太刀を受け止めた。 コピー能力を使ってこないのは、奴が余裕な証拠なのか? 『クソ野郎! 戦いながら聞きやがれ! いいか? さっきの大技は爆発を引き起こすまでに4秒の時間が必要だ。つまり、お前はさっき4秒もぼけっとしてたわけだ。ヒャハハハハハ』 4秒か……。 『発動する時間を読んで、繰り出しそうになったらその前に食い止めるしかねええええ! 早く血をよこせ!』 俺はイエスに何度も攻撃を繰り返すが、全ての太刀を読まれているようだった。 どうやら、剣の腕前も向こうの方が上みたいだな。 イエスが大剣で神刀を受け止めると同時に、俺は能力を発動させた。 【ブラックスター】 本来は飛行する際に使用する能力だが、俺はあえてほぼゼロ距離で発動させる事で攻撃として放つことにしたんだ。 指先から作り出された黒い星が急速に飛びだしていき、受け止めきれないイエスは後方にぶっ飛んでいく。 これで1発やり返した。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!