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渋谷和也が持つ光刀から放たれた、強烈なエネルギーを浴びた8人のイエスたち。
爆発するかのように辺り一帯が吹き飛ばされると同時に、中心地に集まっていたイエスたちの体内エネルギーがかき消されていく。
自分が自分の攻撃で犠牲になる事を考えていなかったのか、地面に着地した渋谷和也は大きくよろけた。
「危ねえ……!」
俺は神刀から漂っている白煙と黒煙を硬質化させて、渋谷和也の身をさらうようにして捕えるとこっちへ引き寄せた。
白煙と黒煙に捕まった渋谷和也は、宙を舞って俺の真横に尻餅をつく。
「いって」
渋谷和也はそう言いながら、痛そうな顔をして自分の尻を押さえる。
俺の位置ならば渋谷和也の放ったあの体内エネルギーも届かない。
すごいな。
広範囲による攻撃じゃなくて、狭い範囲での集中的な攻撃。
渋谷和也の放った強烈なエネルギーは、同じ場所で何度も何度も爆発を繰り返している。
その度に、エネルギーの中心地に居るイエスたちの体内エネルギーが小さくなっていくのを感じる事ができた。
「大丈夫か……?」
俺は初めて渋谷和也にそう声をかけた。
すると、渋谷和也は俺の方を見ながらこう言ったんだ。
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