誰か一人が……-2

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「京香さんはこの先に居るはず。あきらめるな」 まるで、さっきまで見ていた渋谷和也とも別人のように感じる。 透き通った目は何を映し出しているのか分からなかった。 俺の事を見ているが、俺の姿じゃなくて何かを見ている。 京香の事を口にするっていうことは、何か未来が見えているのか? 渋谷和也の体内から溢れてくる3つの体内エネルギーが交わり、新たな体内エネルギーを作り出していく。 神格化されていく体内エネルギーを目の前にして、俺の全身には鳥肌が立った。 むちゃくちゃだ。 一体、どこまで覚醒していくんだ……? 本来、最強の兵器はゼウスと呼ばれている神刀のはず……。 なのに……。 俺は死神戦で見た渋谷和也の力を思いだした。 全ての黒い力をかき消した、あのまぶしい力を……。 既に、あの時にその片鱗は見えていた。 光の力だけで、ここまで大きく成長させる事ができるなんて……。 神刀は闇と光の両方の性質を持った最強の兵器。 光刀は光の部分だけのはずなのに……その一つを伸ばせば、神刀を上回る事もできるというのか……? 渋谷和也の体から溢れる青白いエネルギーは、1体のイエスを遥かに上回る力を持っていた。
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