真実

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俺が知りたい事は二つだけだ……。 過去を知る能力を手に入れても、未来を知る能力を手に入れても、一向に見えない二つの謎。 謎というよりは、自分で求めている答えなのかもしれない。 それは、光刀の事と……はるかの事だ。 「ゲームを始めたきっかけなんてどうでもいい。俺はもう受け入れたから」 俺はなるべく感情を抑えながら、黒田研究員に向かってそう言った。 「俺にゲームを送ってきたのは優くんだろ? その指示をしたのはアンタだ。それだけ分かれば十分だ」 黒田研究員は落ち着いた様子でこう答えた。 「何故、私が君にゲームを送るように指示したのかは気にならないのか?」 「そんな事よりも俺は重要な事がある……」 俺は光刀を前に差し出して、震える声を絞りながら話した。 「シンデレラクエストではアンタの痕跡がたくさんあった。マリアが支配していたクエストだ。そんな中、ある男がシンデレラの道具に閉じ込められていたんだ。あれはアンタが生み出して考えた事なんだろう?」 「……」 黒田研究員は、俺の質問に何故か躊躇うようにして答えた。 「如何にも……あれは私が作り出したシステムだ。人を封印する為の道具だな」 あれと光刀は同じはず……。
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