終焉の宴

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「分かってるよ!」 吹き飛ばされて、再び水面に激突して倒れたヒカルが立ち上がる。 「それでもいいんだ。こいつだけは真っ向から俺が倒したい!」 血まみれになっているヒカルの状態は、たった2撃でボロボロになっているのは明白だった。 「京香を救うのは俺だって! そう決めてブラックアウトを始めたんだ! 必ず俺がこいつを倒して京香を救い出す!」 ヒカルはそう叫びながら、神刀を構え直した。 その直後、世界の王の背後の水面が大きく揺れる。 「――――!」 突如、世界の王を飲み込むほどの巨大な波が現れた。 杏奈の能力だ。 少し離れた場所で、杏奈は能力を発動させていた。 大きな水が人の姿をした光を飲み込んでいく。 その矢先、ブラックスターの子供が地を大きく蹴った。 全身に纏っているパワードスーツは能力で作り出したものだろう。 竹岳空。空は、ロケットのように凄まじい勢いで拳を構えながら世界の王に向かって跳んでいった。
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