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「ヒカル! 勘違いするな! ここまでみんなで来たんだからみんなで戦うんだよ! あたしたちだって、ずっと必死だったんだ!」
ルイが腕を交差さえながら、その場に立ち尽くすヒカルに向かって叫んだ。
操る人形たちに取り付けられた爆弾。
「おい! そこの女!」
ルイは美沙の方を見て怒鳴り声を上げた。
「わかってるわよ!」
そう言われた美沙は、既にフードガンを構えた状態でスタンバイしていた。
フードガンから弾丸らしきものが放たれて、地面に倒れた世界の王に近づいたルイの人形の爆弾に直撃する。
その瞬間、視界を遮るほどの眩い光が放たれる。
直後、世界の王は激しい爆発に飲み込まれていった。
地面が揺れるほどの振動。鼓膜を直接叩くような痛み。
「うあああああああ!」
爆炎が登るように立ち並び、湖の水面を赤く染めるほどの熱気が広がる。
「よし!」
ルイはその炎を見ながら、大きくガッツポーズをとった。
世界の王の全てを消し去るかのような怒涛の攻撃。
あれだけの攻撃を受ければ、もしかしたら跡形も残っていなんじゃないのか?
『いや……』
光刀がそう言った直後、登っている柱のように炎に異変が起きた。
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