海を呑んだ男

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この村には、もう海はひとつしか残っていなかった。 コップ一杯、たかだか250cc程度の海。 そのちっぽけな海を、この村に住む住人みんなで守っていた。 中でも熱心に海を見守っている男がいた。 彼は海を一日中見つめていた。 見つめ続けていても飽きなかった。
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