荒廃しつつある世界

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 僕の生まれるずっと前から、この都市はドームに包まれていた。  半透明で、しかしとても頑丈な大きなドームにまるまるスッポリと。  あまり深い事情は知らないけれど、地球温暖によって深刻な気温上昇、大気汚染、などなどのせいで人間は自然な状態の環境では住みづらくなってしまったのだ。  とうとう海面は干上がり、地球全体が陸続きになってしまった。  しかし、人間は諦めなかった。  最先端の技術で水分は作れるようになっていた。食料にも問題はなかった。  そして最先端の技術を活かしてとんでもない方法を思いついた。  それは人工のドームを作って、外の環境から隔離する、というものだった。
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