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誰もいなかったのだ。
そこはただの暗い水場の風呂場だった。
特に何も変わったことは.........なかった。「なんだ......特になんも変わった事無いからよかった......。」そう心に言い聞かせ安心した。
............と思った。
俺の部屋に戻ろうとしたとき、風呂場へ月明かりの光が一瞬差し込んだ時、俺はそいつを見逃さなかった。誰かがいたのだ。
俺はその時、恐怖と金縛りに強く圧迫され動けない状態になっていた。
なんと風呂場の浴槽の中に体育座りをし、髪をかきむしる女がいたのだ。どうやらその女は俺を背にして壁を向いて座っていた。浴槽に今日俺は水を入れていない。なのに入っている。
浴槽には長い黒髪がたくさん落ちており、水は赤に染まっている。
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