湖畔

2/2
前へ
/2ページ
次へ
ある地方の人里離れた山奥に、恐ろしい湖が何百年も前からあると言い伝えられている。 その湖のふもとに生息するのは、湖を護っている魑魅魍魎(ちみもうりょう)。 百年に一度、人間が山に迷い込む。 喉の渇きに飢え、湖を見つけると一心不乱に湖へ飛び込む。水を飲み、躰の毛穴からも充分に水分を補給する。 十二分に潤った頃、人間は湖へ向かって放尿した。 黙って見ていた魑魅魍魎達だが、湖を穢した怒りを露わに人間を湖へ引きずり込んだ。 溺死……。 翌朝、魂だけが蘇り、徐々に醜い容姿に形成され魑魅魍魎となる。 次はアナタかも知れない……。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加