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ある夏の午後。
授業が終り、暑苦しく蝉が鳴く中、アイツと二人、いつもの駅で帰りの電車を待つ。
クラスメートにして幼馴染み。
いい女、だそうだ。周りの奴が言うには。が、長い間見ているせいか俺にはピンとこない。
「ん? そのカエルのキーホルダー、使ってくれてたんだ?」
「……」
「オイ、シカトかよ?」
「……うるさい。本読めないから。……ジッとしてて」
「……はい」
まったくヒドイもんだ。
本と俺、どっちが大事なのか?
「オイこっち見ろ。そして話しを聞け」
「……」
またもシカトである。
「……お前、そんなにおっぱいデカかったっけ?」
「ぶっ殺す」
これ以上ない爆弾を投下したのに、あっさりスルー。
――フン、悔しくないもん。
かくなる上は……
「お前、Eカップだろ?」
「残念、Gよ。……触ってみる?」
あまりの爆風に、俺のほうが吹き飛んでしまった。
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